防爆試験設備
防爆構造電気機器用
1.爆発試験
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爆発試験には、爆発強度試験と爆発引火試験の2種類の試験があります。
前者は、耐圧防爆構造電気機器の容器の内部に試験ガスを入れ、強制的に点火させ、その爆発圧力に容器が耐えることを確認する。
後者は、容器の内部及び外部に試験ガスを入れ容器の内部で点火させ、容器内部で発生した火炎が外部の試験ガスに引火ししないことを確認する。
- 国際整合防爆指針(試験回数)
- <ⅡA、ⅡB> 強度1回、引火5回
- <ⅡC> 強度3回、引火5回
- 構造規格 (試験回数)
- <d2、d3>強度10回、引火15回
- *試験ガスは、水素、エチレン、アセチレン及びプロパンを使用します。
2.火花点火試験
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火花点火試験は、本安機器及び本安関連機器が正常時及び事故時において本安回路を構成している電気回路で発生する電気スパークが爆発性ガスに点火する恐れがないことを確認する試験であります。
*試験ガスは、水素、エチレン、プロパンを使用します。
3.衝撃試験
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衝撃試験は、各種の防爆構造電気機器の容器に対して衝撃エネルギーを加えた場合、重錘の落下により生じた衝撃に耐える強度を確認する。
- 国際整合防爆指針
- 衝撃エネルギー(E)
- <透光性部品>2J、4J
- <容器、その他>7J
- 構造規格
- <透光性部品>2J、4J
- <照明器具のランプ保護カバー>50、95、200g/100、200cm
- <表示灯ランプ保護カバー>95g/100cm
4.温度試験
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温度試験は、各種の防爆構造電気機器の容器内面及び外面の表面温度を測定する試験であります。
恒温恒湿試験槽の内部に供試品を正規の取付け状態で、槽内部を機器の使用最高周囲温度に上げてから定格周波数、定格電圧及び定格負荷における電気機器の温度上昇限度を超えないことを確認する。
5.熱衝撃試験
熱衝撃試験は、耐圧防爆構造電気機器のランプ保護カバー及びのぞき窓に用いられている硝子製部品に熱衝撃を与えたとき破損することなく耐えることを確認する試験であります。
恒温恒湿試験槽の内部に供試品を正規の取付け状態で、機器を最高使用温度以上において温度を上げてから温度10±5℃で直径約1mmの噴流水を注ぎ熱衝撃を与え強度を確認する。
6.粉じん試験
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粉じん試験は、容器のチリ及びホコリに対する防じん性能を確認する試験であります。
- IP5X
- じんあいの侵入を完全に防止することはできないが、電気機器の所定の動作及び安全性を阻害する量のじんあいの侵入があってはならない。
- IP6X
- じんあいの侵入があってはならない。
7.散水・注水試験
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散水(IPX3、X4)・注水(IPX5、X6)試験は、容器の水に対する防水試験を確認する試験であります。
- IPX3
- 鉛直から両側に60度までの角度で噴霧した水によっても有害な影響を及ぼしてはならない。
- IPX4
- あらゆる方向からの水の飛まつによっても有害な影響を及ぼしてはならない。
- IPX5
- あらゆる方向からのノズルによる噴流水によっても有害な影響を及ぼしてはならない。
- IPX6
- あらゆる方向からのノズルによる強力なジェット噴流水によっても有害な影響を及ぼしてはならない。